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【相続】相続放棄と熟慮期間

  • 執筆者の写真: 京都やましろ法律事務所
    京都やましろ法律事務所
  • 7月8日
  • 読了時間: 1分

 相続放棄は,自己のために相続の開始があったことを知った日から3か月以内にしなければならず,これを熟慮期間といいます(民法915条1項)。

 この熟慮期間は,裁判実務上,相続財産が全くない(めぼしい財産がほととんどない場合も含まれます)と信じかつ信ずるにつき相当な理由がある場合は,(その後の債権者からの請求などにより)相続財産(負債などのマイナス財産も含まれます)の全部又は一部の存在を認識した時又は通常これを認識し得べき時が起算点となり,例外的に繰り下げられます。

 よって故人に遺産もないため何もせず放置しておいたところ,3か月以上経過してから債権者から請求書などが届き負債の存在を知ったような場合でも,相続放棄の申述は可能ということになります。この場合,債権者からの請求書等,熟慮期間の起算日を証する資料を添付することになります。

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