【相続】相続放棄の申述とその有効性など
- 京都やましろ法律事務所
- 1月30日
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相続人は,自己のために相続の開始があったことを知った時から3か月以内であれば,相続を放棄することができ(民法915条1項),相続の放棄をすると,初めから相続人ではなかったことになります(民法939条)。相続を放棄すると(プラスの)遺産を相続することもできませんが,相続債務(被相続人(故人)の負債(の法定相続分))を承継することもなくなります。
子が相続放棄すると,次順位者(直系尊属(両親,祖父母等),いなければ兄弟姉妹)が相続人となり,子の直系卑属(孫等)が代襲相続するわけではありません。
相続放棄者は,放棄後も,次順位者が相続財産の管理をすることができるまで,相続財産の管理を継続しなければなりませんが,この管理責任を負うのは,あくまで相続財産を「現に占有しているとき」にすぎません(民法940条)。よって,実家を出て独立している場合などは,通常,実家不動産についてこの管理責任を負いません。
相続放棄の申述は,被相続人(故人)の最後の住所地を管轄する家庭裁判所へ,申述書を提出して行います。受理に対する不服申立は認められないとされていますが,この手続は相続放棄の申述を受理するだけであって,実体的権利関係は民事裁判によってのみ終局的に解決されます。要は,相続債権者などの利害関係人は,受理があっても,その相続放棄が無効である(相続放棄をしたとされる者が相続人である)ことを前提に,相続債権(の法定相続分)を請求する民事訴訟を提起でき,当該相続放棄の有効無効は,その裁判の中で判断されることになります。ただし,相続債権者などが,相続放棄を受理された者の法定単純承認事由(相続財産の処分等,民法921条参照)を発見し,受理された相続放棄が無効であると争う事態は立証面でもハードルが高いとはいえるでしょう。
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